職業奉仕

Vocational service

2010/06/07(月)

職業奉仕

今年度の職業奉仕委員会は、“職業奉仕”の原点に立ち返りフォーラムを実施いたしました。その内容については、塚原ガバナーメッセージ(ガバナー月信No4)にのっとり、厳しい北海道経済の下、パネラーの皆様が所属されている業界や職種における現状と、課題を克服する上でロータリーの職業奉仕の精神をどのように向き合うか、またもし自分がロータリアンでなかったら業務においてどのような違いが生じたか等を主旨として、クラブフォーラムを実施致しました。その一部を下記にご紹介させて頂きます。


「時代変化への対応と今後の道筋」


職業奉仕委員会   平 公夫委員長

それではこれから職業奉仕クラブ・フォーラムを開催致します。全国的に不況は脱しデフレは解消されたといわれていますが、北海道はじめ我々中小企業はまだまだ厳しい状況にあります。我々ロータリアンは職業奉仕という観点よりこのフォーラムを通じて時代変化をとらえ対応方針を打ち出し今後に生かしていければと思っております。ひと昔前のお金さえ儲かればという時代から企業論理を要求される時代へと激変してきました。会員皆様の会社経営のヒントになり有意な時間になれば幸いです。
星野恭亮座長 まず前半の話として景況観が2分していると、新聞・テレビでご覧のとおりバブルに近い好況だと、一部上場会社は最高益を更新、株価もひと頃の2倍近い状況になっている。有効求人倍率も地区によっては人手が集まりづらい。一方、北海道はその典型ですが北東北、九州南部、四国も太平洋側は調子悪いということで良い所と悪いところがはっきり分かれています。その中で北海道は厳しい事の最たる例です。平委員長はこの状況をどうやって乗り切るんだろうと問題意識を提供されました。しかし、なりふり構わぬ生き残りの事業経営はロータリアンとしては多分できないだろう。厳しい状況を生き..くという事とロータリアンである自覚、経営の在り方の2つについて皆さんから伺ってみようと、あらかじめパネラーの方には、FAXさせていただきました。皆さんからもご意見を頂戴したいと思います。


池田光司パネラー

私は負け組みのグループかなとそんな立場から話してみるかなと思っています。何年か前に赤字になって、いろいろ考えた事が幾つかあります。私は2代目の豆菓子屋で、またカリント会社を、その前にタマゴボール会社と引き受けていく中で赤字になりました。北海道の業界では直接お客様に売っているところは稼いでいて我々のような卸しは衰退しています。そんな時ロータリーの会合でいろんな話を聞けた。私は質で勝負しているところが勝ち組で、量で勝負しているところが負け組というのが業界の私が感じるところです。我が社も質を中心とした仕事を10年間切り替えてやっと花が咲きつつあります。


平 公夫パネラー

私は8年前、木工製造業の会社から菓子卸売業に転じました。入ってみますと変化が厳しくてスピード早い。運が良かったのは菓子の経験がなかったので、それが変化に適応できたといえます。この8年間、インフレからデフレに変わり今までの常識ががらりと変った。社内のスリム化を諮らなければならない、また幹部や社員の意識改革をしなければならないということが一番の課題でした。支店や物流の統合をしながらきました。あらゆるところをコンピューター化して、商品の単品からやりました。売上げが伸びず年5%ぐらいでした。230億円がまた330億円の伸びです。社員は585名居たのが今は 200名で合理化、効率化されています。


大公一郎パネラー

化粧品、日用雑貨の卸です。日常生活に使う商品は総じていえば横ばいかなと思います。ただ単価が下がっていくのがわが業界では止まっていない。北海道だけみますと上期売上げは101.3%で数量は107.1%です。一品当たり単価は昨年238円だったのが今期225円で、金額でも5%以上下がっています。商品によって違いますが、例えば家庭紙、私どものシェア20%ぐらいですが一段と値が下っている。ティッシュペーパーですが昨年270円ぐらいが今198 円が普通になった。これはメーカー間の競争の結果です。世界で一番安いんです。シャンプー、リンスが下がっているのは詰め換用を別に発売したからです。小売の出店過当競争も価格に反映しています。


佐々木泰男パネラー

食品製造業です。タレとスープでした。製めん業界と関わりが深く20年前くらいは5~6000組合あったのが、今では2000組合を切っている。思わしくない業界です。私どもは総合食品を製造しようと、大量販売の能力を持っていないのでお客様のニーズに応えたものを製造するため食品機械はどういうものでも製造できるような設備にしています。創業40年になりますが機械は新品同様、工場も直して多品種少量時代に今のところ順調に推移しています。小売をやめてホテル、レストランなど業務用一筋にしました。中洋中華でレシピも数千種に及んでいます。食品の特許申請も多数やっています。


星野恭亮座長

座長も話せということですのでひと言話します。鉄を素材にしている私どもは今未曾有の不況に落ち入っています。旭鉄工所は100%公共事業ですから全国で7~8年前のピーク時に較べて40~50%減です。橋梁は全国発注量100万トンが50万トンを切ろうとしています。その中でどうしたらよいかということです。製品開発ともうひとつは道内に仕事がないのなら本州へ、北広島で作った物を全国に納品するということでやっています。


釘本光治パネラー

ロビンソンが入っているビルの不動産管理をしております。現状の観点から北海道をどう見たらよいのかという話をしたいと思います。よく聞かれる事は本州は景気が良いのに北海道はなぜ悪いんだという話を聞きます。要するに東証の上場企業数は1000数百社あります。このうち9月の中間決算の収益は28%が増収増益です。これに対して北海道の上場企業33社のうち23社が減収減益なんです。ひとつは減損会計経理。現在の薄価と自分が買った値段と比較して差額が出た場合、それを減損して処理しなければならない。もうひとつは原油です。33社のうち流通関係が10社あります。北電は重油のウェイトは減っていますが重油の値上がりがマイナス要因です。
〈この後、池田会員、平 会員、星野会員、大 会員、釘本会員、佐々木会員から「自分の職業とロータリー」についてお話がありました〉

札幌東ロータリークラブ事務局

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